将棋界には”絶対に破られることがないであろう2つの記録”がありました。
それが、”連勝記録”と、”タイトル挑戦の最年少記録”です。
ライトノベルである”りゅうおうのおしごと”でも、フィクションなので、そのどちらかを破らせる設定にしたと作者の白鳥士郎先生はおっしゃられていましたが、現実では、藤井聡太という天才によって2つ共破られてしました。
まさに”現実は小説よりも奇なり”ですね。
将棋界の絶対に破られない2つの記録
将棋界の絶対に破られない2つの記録とは…。
- 神谷8段の公式戦28連勝
- 屋敷九段の17歳10ヶ月と24日での最年少タイトル挑戦
この2つの記録は将棋界に伝わる絶対に破られることがないであろう記録でした。
しかし、2つ共破られてしまいました。
藤井聡太というたった一人の棋士によって。
公式戦29連勝
藤井聡太先生が14歳2ヶ月でプロ棋士としてデビューしてから、負けることなく、29連勝して、世間をにぎわせたのは記録にも記憶にも残っていると思います。
デビュー戦をなんとまさかの、加藤一二三九段と対局し、勝利。
ちなみこの62歳差対決というのも、記録になっています。
そして29局目の増田四段(当時)に勝ったことで、29連勝を達成しました。
しかも負けることなくです。
ドラマや漫画を超えてしまいました。
藤井聡太先生の29連勝という新記録について、28連勝の記録を保持している神谷八段は以下のように語っています。
「凡人がほぼ運だけで作った記録を天才が実力で抜いた」
28連勝という偉大な記録を保持されているだけに、その謙虚な姿勢にただただ脱帽です。
最年少タイトル挑戦と獲得
2020年7月16日
藤井聡太先生が17歳11ヶ月という若さで"棋聖"のタイトルを獲得しました。
この17歳11ヶ月でのタイトル獲得は最年少記録で、それまでのタイトル獲得最年少記録である屋敷九段の18歳6ヶ月を7か月更新しました。
そして、将棋界の絶対に破られない記録のもう一つである最年少タイトル挑戦も、それまでの最年少記録である屋敷九段の17歳10ヶ月と24日を破り、17歳10ヶ月と20日という新しい記録を打ち立てました。
わずか4日間の記録更新ですが、それだけ屋敷九段の記録がすごかったんです。
記録が破られたことについて屋敷九段は…。
「記録はいつか破られるものですので。自分としてはこうして将棋界のみならず、世間のみなさんに注目していただけたので非常にうれしい気持ちが強いですね」
神谷八段といい、屋敷九段といい、どうしてこんなにも謙虚なのでしょうか。
ファンになっちゃいそうです。
藤井聡太の最年少記録一覧
以下、藤井聡太先生の最年少記録一覧です。(2023年5月時点)
- 四段昇段:14歳2ヶ月
- 公式戦初勝利:14歳5ヶ月
- 六段昇段:15歳6ヶ月
- 一般棋戦優勝:15歳6ヶ月
- 七段昇段:15歳9ヶ月
- 通算100勝到達:16歳4ヶ月
- 初タイトル挑戦:17歳10ヶ月20日
- 初タイトル獲得:17歳11ヶ月27日
- 八段昇段記録:18歳1ヶ月
- 二冠達成記録:18歳1ヶ月
- 初防衛記録:18歳11ヶ月
- 九段昇段記録:18歳11ヶ月
- 三冠達成記録:19歳1ヶ月
- 四冠達成記録:19歳3ヶ月
- 五冠達成記録:19歳7ヶ月
- 六冠達成記録:20歳8ヶ月
藤井聡太先生は今後もどんどん最年少記録を更新していくことでしょう。