かつては『千日手王』ある時は『軍曹』と呼ばれ、指導対局では小学生相手でもガチで泣かしてしまうほど将棋に対して超ストイックな永瀬拓矢先生についての記事です。
永瀬拓矢とバナナ
永瀬拓矢先生は大のバナナ好きとしても知られており「世の中で一番怖いものは?」と聞かれた際に「この世からバナナがなくなること」と答えるほど。
そんな大のバナナ好きである永瀬先生のバナナエピソードを紹介します。
棋王位のタイトル戦でのこと。
まずはじめに、第一局では永瀬先生はおやつにバナナを3本注文。
この時点でもう軽食を超えていますね。
続く第二局では、午前と午後にバナナを注文します。この日は合計5本のバナナを注文。
第三局では午前と午後のおやつにバナナを注文し、さらに昼食にもバナナを追加。この日はなんと合計8本ものバナナを注文していました。
そして、第四局では午前と午後のおやつにバナナを注文。この日は合計で7.5本。
この棋王戦のタイトル戦だけで永瀬先生は合計でなんと23.5本のバナナを注文していました。
将棋界だけじゃなく、こんなにバナナが好きな人はめったにいません。
ストイックな永瀬拓矢
「軍曹」と呼ばれるほどストイックな永瀬先生。
将棋の勉強時間はなんと一日14時間だそうです。
練習将棋のさなか、息を切らしている永瀬先生に「風邪をひいているのでは?」と尋ねたところ、40度近い熱に気づかずに指していた、という逸話まであります。
そんな永瀬先生が実際にやってきたプロ棋士になるための将棋の勉強が以下。
【小学生時代】
平日は5時間の将棋の勉強。
休日は7~8時間の将棋の勉強。
【中学生時代】
毎日7~8時間将棋。
道場に通い、残りの時間はネット将棋で対局。
【高校時代】
高校は入学してすぐに自分には必要ないと感じ、自主退学。
三段リーグを戦いながら毎日10時間前後の将棋の勉強。
その結果、永瀬先生は17歳でプロ棋士になられています。
詳しくは下の記事から。
そんな超ストイックな永瀬先生も将棋がつらい時があったそうで、
「将棋の勉強が辛く20歳になったら遊びたい、あとはこれまでの貯金で食べていく」
と宣言したことがあったそうですが、すぐに取り消して。
「やっぱり、あと5年死ぬ気で努力してみます」
と言い、永瀬軍曹は30歳を超えました。
鈴木大介と永瀬拓矢
永瀬拓矢
「自分の意識としては、私の棋士人生は、鈴木大介先生に頂いたものだあと思っています」
と発言するほど、永瀬先生は鈴木大介先生を慕っておられます。
関係性でいうと師弟以上の関係ではないではないでしょうか。
そんな鈴木大介先生との出会いは永瀬先生がまだ19歳の時。
目標もなく”無”だったという永瀬先生は鈴木大介先生に電話をし、VS(練習対局)をお願いしたそうです。
その時、永瀬先生のお願いを鈴木先生はあっさり断わりました。
鈴木「君は弱いから、私の勉強にならない」
しかし、ここで引き下がらないのが千日手王・永瀬拓矢。
「それでも一局だけお願いできませんか」
粘り強い頼みに、鈴木先生も仕方がないので一回だけVSをすることにしたそうです。
そしてVS当日。
「教わるからには、鈴木先生の棋譜を全部並べました」
と永瀬先生。
しかもノートまで取って鈴木九段の将棋を勉強していました。
さらに「鈴木九段の次にあたる人はこういう傾向があります」と鈴木先生の対戦相手まで研究していた永瀬先生。
それに感心した鈴木先生はVSの継続を決定し、この日を境にVSは毎週行われたそうです。
以下がVSの日を決める2人のやり取りです。
鈴木「この日とこの日この日が空いてるけどどうする?」
永瀬「全部お願いします」
佐々木勇気と永瀬拓矢
永瀬拓矢先生と佐々木勇気先生はとても仲が良く、永瀬先生のほうがが2歳上ですがタメ口で話すほどの仲です。
月に8回VS(練習対局)をするぐらい仲が良い2人。
永瀬先生がタイトルを取ったあと、半年ぐらい会っていないと悲しそうな顔で話す佐々木勇気先生は。
佐々木勇気「俺さあ永瀬と指さなくなって、全然勝てなくなった。また教えてよ」
永瀬拓矢「うん^^」
さらに「永瀬先生の誕生日に何かプレゼントしますか?」と聞かれて「じゃあその日VSします」と答える勇気先生。
どちらかというと、佐々木勇気先生の片思いなのかもしれません(笑)
佐々木勇気六段「永瀬先生とはしばらく会っていなくても将棋を指せば分かりあえる」
永瀬七段「そんなことはない」
ちなみに永瀬先生には『佐々木勇気には負けたらいけない』という独自のルールがあるそうで。
- 優越感に浸られたら困る
- 隙を見せてはいけない
との理由からなのだとか。