渡辺明

渡辺明の羽生愛がすごい!著書”勝負心”で語った羽生善治への思い。

渡辺明の羽生愛

羽生さんには特別な感情を抱いている
羽生善治への愛を著書”勝負心”でこう語ったのは渡辺明です。
渡辺明は棋士仲間と呑みに行くと羽生さんがいかにすごいかをずっと語っているほど羽生善治のことが大好き。尊敬と憧れそして愛に満ち溢れた渡辺明の羽生愛をまとめた記事です。

渡辺明と羽生善治

渡辺明先生と羽生善治先生はどちらも中学生で将棋のプロ棋士になった天才です。

この2人がタイトル戦という大舞台で激突することは、渡辺先生が15歳でプロになった時からの”宿命”のようなものでした。

そして、王座戦を始め竜王戦、王座戦、棋聖戦と数々のタイトル戦で対決してきた2人。

最初の王座戦では敗れた渡辺先生ですが、竜王戦では永世竜王決戦を3連敗から4連勝というドラマチックな勝利を納めています。永世竜王決戦の記事はこちら

羽生キラーと呼ばれ、長年ヒール役として、羽生先生と世代交代を争ってきた渡辺先生ですが、羽生先生に対する””が凄いんです。

羽生先生が谷川先生を破り、世代交代をしてきたように渡辺先生は羽生先生を倒し世代交代をしなければならない立場にいます。

しかし、対戦成績はほぼ互角。

この互角の背景には渡辺明先生が”羽生善治”という存在を尊敬しきっていることが原因なのかもしれません。

 

著書”勝負心”に見る羽生愛

渡辺明先生の著書”勝負心”における”羽生さん”というワードが登場した回数。

  • 登場数:204羽生さん
  • 1ページ平均:1.3羽生さん
  • 最多登場数:7羽生さん(55ページ)

このようにもうほぼ”羽生さん”について書かれてある本なんです。

全部で8章ある章のタイトルにも

  • 第1章:永世竜王への道のり
  • 第2章:羽生さんという棋士
  • 第3章:羽生世代との闘い
  • ・・・
  • 第8章:永世竜王としての矜持

永世竜王への道のりは羽生との七番勝負のことについて書かれていて、そのあとに2章3章と「羽生、羽生世代」と続きます。

ちなみに1章から3章で本の約半分を占めているので、やっぱり羽生さんについて書かれた本なんです。

この”勝負心”という本は実際に読んでみましたが、渡辺先生の羽生先生に対する尊敬と愛と憧れがにじみ出ている本です。

それはもう”崇拝”の域に達していると言っても過言ではありません。

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渡辺明の羽生愛

「私にとって羽生さんは生きる教材である。」

「時に天才と評されることがあるが、私から言わせれば、羽生さん以外に天才の名に値する棋士はいない」

by 渡辺明
引用元:勝負心

渡辺先生は初めて羽生先生と対局した時、極度の緊張に襲われ、場に呑まれてしまったそうです。
結果はもちろん敗北。
当時は「この人には勝ちようがない」とそれほどレベルが違ったことを述べられています。

「舞台の大小に関係なく、羽生さんとは、いつでも真剣勝負をしなければならないと思っている。極端な言い方をすれば、たとえ消化試合であっても、羽生さんには、わずかなスキも見せられない。羽生さんは私にとって特別な存在だからだ。」

by 渡辺明

引用元:勝負心

渡辺明先生にとって将棋界で、唯一、勝敗に関わらず、何かを得ることができる棋士が羽生善治なんだそと語られています。
それぐらい羽生さんは渡辺先生にとって特別な存在なんです。

しかも「自分が羽生さんとタイトル戦を戦えなくなるほど衰えたら引退するかも」とも述べており、羽生先生が衰えないことを前提で語っている渡辺先生にネット上ではツッコミの嵐が巻き起こりました。
年齢で言うと渡辺先生のほうが14歳も若いんですが、先に衰えるのは自分のほうだと確信しているようなところに羽生愛がありますね。

最後に一番気になっていたことを聞いた記者がいます。

記者「羽生さんのこと好きですか?」
渡辺明「愚問ですよ」(即答)

「これだけ戦っておいて”好きです”なんてのはおかしいでしょ。」と照れ隠しした渡辺先生でした。

 

羽生愛エピソード

以下、渡辺明先生の羽生愛のエピソードを箇条書きでまとめてみました。(敬称略)

  • 羽生は同業者(棋士)にはサイン等をしないことで有名だが、渡辺明の家には、なぜか羽生の揮毫色紙が飾られてある。妻の伊奈めぐみが懸賞か何かで当てたものらしい。
  • 王座戦で羽生に敗れた渡辺明は「羽生さんにビールをつぎに行きたい」趣旨を関係者に伝え、ビールをつぎに行った。
  • 同世代の棋士仲間と呑みに行くといかに羽生さんが凄いかをずっと語っている渡辺明。
  • 将棋名鑑では毎回羽生の欄は欠かさずチェックしている渡辺明。
  • 渡辺明は小学生に時に撮ってもらった羽生と盤を挟んでいるツーショット写真を持ち歩いている
  • 「子供に将棋を教える時はどうすればいいでしょうか」という質問に渡辺明「子供には負けてあげるのが一番だと羽生さんが言っていましたよ。」と回答。
  • 最も読み筋が合う棋士に羽生善治を挙げている。
  • 「羽生さんは天才だからしょうがないんですよ」と諦める渡辺明。

 

唯一の羽生への反論

「直観の七割は正しい」

これは著書”決断力”での羽生先生の意見です。

ここまで渡辺先生がいかに羽生先生のことを好きなのかを書いてきましたが、渡辺先生は唯一この意見に対して反論しています。

棋士”渡辺明”と言えば超合理的な性格として知られ、将棋も超合理的。

そのため、著書”勝負心”では「直観の七割は正しい」ことについて納得していない趣旨を述べられています。

将棋界では納得している棋士も多いと聞く。しかし、羽生さんに敬意を覚える私も、この言葉をそのまま受け入れることはできない。

by 渡辺明
引用元:勝負心

と、渡辺先生の理由としては「どうして七割なのかがわからない」「統計を取ったわけではないだろう」と合理的な渡辺明らしい意見です。

「私は理にかなっていないことが好きではない」

と断言する渡辺先生。

羽生愛でも渡辺明先生の合理性には勝てないことがわかる唯一のシーンです。

でも、やっぱりちゃんと”決断力”読んでるんですね。

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